計算力学技術者(CAE技術者) 固体力学分野 2級に合格しました!

CAE技術者試験合格 CAEエンジニアに必要なスキル

2023年12月8日にCAE技術者試験を受験した結果が2月27日にようやく届きました。
受験直後の手応えはギリギリかもという感じだったので、モヤモヤした日々を過ごしていました。無事に受かって良かったです!

そもそもCAE技術者試験ってなに?
これからCAE技術者の資格を取得したい!

という方に向けて、以下の内容を共有します。

  • 計算力学技術者(CAE技術者)とは?
  • 受験したきっかけ
  • 事前知識や勉強スケジュール
  • 受験日当日の流れ

計算力学技術者(CAE技術者)とは?

機械学会が主催している民間資格です。資格の意義は公式HPで以下のように謳っています。

解析品質の保証、製品の開発効率・性能・安全性の向上を実現するための技術レベルが社内外で正しく評価される認定資格です。

計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定 (jsme.or.jp)

私が合格した計算力学技術者2級固体力学分野に関して言うと、ざっくりと「線形静解析を行った際に違和感や間違いを自ら検証することができる」に到達できる資格だと感じました。

私が受験した固体力学分野2級の試験分野は以下のとおりです。

  1. 固体力学の基礎
  2. 熱伝導の基礎
  3. 有限要素法の基礎I
  4. 有限要素法の基礎Ⅱ
  5. 計算力学のための数学の基礎
  6. 数値計算法の基礎
  7. 要素の選択
  8. モデリングの基礎
  9. 境界条件の使い方の基礎
  10. プレポスト処理の基礎
  11. 結果の検証の基礎
  12. コンピュータの基礎
  13. 計算力学技術者倫理

受験したきっかけ

メーカーで設計業務をしているとCAEソフトを使って、構造解析をする機会があるかと思います。例に漏れず、私も使う機会があり、ベンダーのCAE体験セミナーを受講して使い方を学んできました。しかしながら、自社のモデルで同じように解析しても「解析条件が適切かわからない」「エラーばかり出て結果がでない!」「運よく結果が出たとしてもよくわからない警告が残っており何となく不安」「モデルの形状が複雑で、理論解との比較ができず正しいのかよくわからない。。。」といった状況に陥りました。身近に相談できる人もあまりおらず、興味はあるのに使いこなせない日々が続いていました。入社5年目に縁があり、CAEツールを推進する部署に異動となり、本格的に勉強を開始しました。CAEを社内推進するうえで形となる実績が欲しいと思ったのがきっかけでした。

事前知識や勉強スケジュール

物理専攻の大学院を卒業しています。入社時、機械設計や有限要素法については素人でした。
機構設計部署に配属になり、設計部署時代に技術士1次試験・高圧ガス製造保安責任者(甲種機械)に合格しています。(昔の話ですが、こちらもいつか合格記を書きたいと思います)当時は独身で自分の時間が確保しやすい環境だったので、かなり勉強時間を確保できました。

今回は小さい子供も出来て、一日の勉強時間が平日2時間程度・休日も4時間程度が限界でした。時間との勝負ということもあり、計画的に取り組んだ記憶があります。

CAE技術者試験は、毎年7月申込を行い12月試験という日程で行われます。

受験申込資格として、公認CAE講習会を受講する必要があります。(実績の提出でもOK)
公認CAE技能講習会 | 計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定 (jsme.or.jp)
私はこの制度を申込時に知り、受験を1年後ろにズラしました。

まず標準問題集を1月に購入して、2023年2月から勉強をスタートしました。

下図は私の標準問題集の”全体の正答率及び分野ごとの正答率”の推移です。
ちなみに合格基準は「全体の正答率が 70%以上であり、かつ全問不正解の分野が 2 分野以下であること。」となってます。

0周目(2023/2/1~4/1):解けなさ過ぎて、途中で断念
1周目(2023/4/5~5/1):解説集の基礎知識を見ながら回答
2周目(2023/5/9~6/26):3章まで解説集の基礎知識を見ながら回答かつExcelによる有限要素法を勉強後に回答
3周目(2023/6/28~7/14):参考資料を見ずに回答
4周目(2023/7/17~7/27):合格ライン達成!!!

4月はわからないところを解説集を見ながら理解することを重視しました。

その時に大活躍した解説集がこちら!
Amazon.co.jp: 計算力学技術者試験問題集(固体2級)[第10版向け]分かりやすい解説集 eBook : ドラ: 本
この本が無かったら絶対受からなかったです。作者に感謝

理解の深堀のために以下の参考書も活用しました。
Excelによる有限要素法: 弾性・弾塑性・ポアソン方程式 | 吉野 雅彦, 天谷 賢治 |本 | 通販 | Amazon

また、外部セミナーにて、連続体力学の講義を受講しました。テンソル?仮想仕事の原理?というのが、馴染みのない言葉のオンパレードだったので、正しい知識を教えていただけて有益でした。

わからないところを順々に潰していき、7月時点で多分いけそうという実感を持てるようになりました。

そこからは勉強ペースを少しダウンしています。ただ何もしないと記憶から抜けて行ってしまうので、Ankiアプリを活用してスマホ片手に隙間時間を見つけては、反復を繰り返していました。記憶の定着にかなり効果あったと実感しています。

最後に12月に最終確認を標準問題集で確認しました。9割超えで一安心。

受験日当日の流れ

~前日~
前日にCBT形式の模擬練習を30分程度しました。CBT形式に慣れていない方はかなりやりにくさを感じると思うので、必ず経験した方が良いと思います。試験時間中にCBT形式にあたふたしてしまう時間は最小限にしたいです。

~2023年12月8日(金) 試験当日~
午前中に軽く仕事をして、試験開始時間13:45に間に合うように会場へ向かいました。
試験時間は120分でしたが、確認も含めるとぎりぎりだったと思います。

標準問題集からそのまま4割、標準問題集の類似(代入する値が異なる)3割、初見3割といった中身だったように思います。標準問題集をしっかり押さえたから大丈夫でしょうと少し楽観的にみていたので、初見3割にとても悩まされました。

まとめ

機械設計技術者なら6ヶ月~1年程度の勉強で合格できると思います。

CAEツールを使用するうえでの不安点や疑問点を自分で解決できるスキルを身に付けられたので、試験を受けてとても良かったと感じています。

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