3Dデータ活用をしたい方に向けて、CAEという技術について紹介したいと思います。
CAEとは?
CAEとは、Computer Aided Engineeringの略で、コンピュータを使って工学的な問題を解析する技術のことです。CAEは、製品の設計や開発において、実際に試作品を作る前に、仮想的な環境で製品の性能や安全性を評価することができます。これにより、開発コストや時間を削減し、製品の品質や信頼性を向上させることができます。
CAEの種類
CAEには、様々な種類があります。
物理現象を数式として定義することができれば、プログラムを実装することでCAEとして活用できます。そのため幅広い産業分野にわたり活用されています。
以下は、わかる限りで整理してみました。赤枠は見れる事象をイメージしやすいように記載しました。
プラスαで、ちょっとした応用したCAEを紹介します。
・マルチフィジックス解析
マルチフィジックス解析とは、上記のような複数の物理現象を同時に考慮する解析です。熱伝導解析と流体解析を同時に実行できる熱流体解析がイメージしやすいかと思います。
・トポロジー解析
トポロジー解析とは、製品の形状や構造を最適化する解析です。例えば、軽量化や強度向上などを目的として、製品の不要な部分を削除したり、必要な部分を追加したりすることができます。構造解析-静解析で取り入れられていることが多いと思います。
CAEソフトウエアの比較
CAEソフトウエアは、市場に多数存在しますが、それぞれに特徴や適用範囲が異なります。以下に、代表的なCAEソフトウエアをいくつか紹介します。
・ANSYS
ANSYSは、米国ANSYS社が開発した汎用CAEソフトウエアです。workbenchを介することでマルチフィジックス解析の連携関係を把握しやすく、ユーザビリティに優れている印象です。
・SolidWorks Simulation
SolidWorks Simulationは、米国Dassault Systemes社が開発したCADソフトウエアSolidWorksに統合されたCAEソフトウエアです。構造解析や流体解析などの基本的な機能を持ち、CADとシームレスに連携しているため、形状を変えた結果をCAE側で自動読み込みできる・同じUIで操作ができて操作の習得が容易というメリットがあります。また、使いやすさやコストパフォーマンスに優れています。
・Abaqus
Abaqusは、米国Dassault Systemes社が開発した汎用CAEソフトウエアです。特に非線形構造解析に強みがあり、複雑な材料や接触や破壊などの現象を精度高く再現できます。
CAEの魅力
CAEは、製品の設計や開発において、多くのメリットをもたらします。以下に、その魅力をいくつか挙げます。
・試作品の作成や実験の回数を減らすことができる
・製品の性能や安全性を事前に確認することができる
・製品の最適化やイノベーションを促進することができる
・開発コストや時間を削減することができる
・製品の品質や信頼性を向上させることができる
以上が、CAEという技術についての紹介でした。
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